こんばんは。ヨシパパです。
ドイツについて皆さんはどういったイメージを持っていますか?勤勉で厳格なイメージをお持ちな方が多いのではないでしょうか?
ちなみに私はサッカーのイメージが強いです。(日本人選手がおおいため)
OECD(経済協力開発機構)の2018年のデータによると、日本の1人当たり年間総実労働時間は1680時間なのに対してドイツは1363時間で、317時間の差があります。1日8時間労働で換算すると、日本は1年で約40日間もドイツより多く働いていることになります。(年間休日160日くらいでしょうか?)
ただ、「1680時間」にはサービス残業の時間が含まれていないことにも注意が必要です。実際には、3000時間を超える人も多いと言われています。 さらに、「国内総生産(GDP)」は、日本は3位でドイツは4位ですが、「1人当たり名目国内総生産(GDP)」になると、世界の中で日本は24位、ドイツは10位と順位が逆転します(2019年/ OECD Data)。
つまり、日本はドイツより長時間労働をして、ドイツより1人当たりが生み出すGDPは低いのです…。
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価値観の違い
ドイツ日本研究所のヴァルデンベルガー博士は、日本とドイツの違いについて、次のように語っていました。
「ドイツと日本は、国民をどう捉えるかの考え方が違います。ドイツは国民をどちらかといえば労働者だと捉えて、労働者の権利に重きを置いてきました。日本は消費者だと捉えて、消費者の権利を重視していると思います」
- ドイツ
労働者の権利を重視するために休日を充実させ、1日に働く時間も厳格に決め、徹底的に労働者が働きやすい国をつくりあげてきました。
- 日本
「お客様は神様」という言葉のようにいい製品・いいサービスを少しでも安く提供するのが「当たり前」という考え方が根強くあります。
「平日」ではなく「働く日」と呼ぶ
日本人の誰でも知っているアルバイト(Arbeit)という言葉はドイツ語に由来していますが、本当の意味は「労働」です。アルバイトはゲルマン語のarba が語源で、家来、奴隷といった意味になることから、ドイツの労働には「苦役」というニュアンスが含まれているそうです。
日本では月~金曜日は「平日」であり、言ってみれば普段の日。休日のほうが「特別な日」というイメージがあります。よく「週休2日」という表現をすることから、働く日が普通の日であり、週何日休めるかということにフォーカスしています。
ドイツ語では月~金曜日を「Arbeitstag」もしくは「Werktag」と言い、意味は「働く日」になります。キリスト教圏であるため、週末は安息日です。安息日には一切の労働をせず、お店も開いていません。安息日に苦役はしないのです。
ドイツでは一般に「週休2日」とは言わず、あえて言うなら「Fünftagewoche」、日本語に訳せば「週5日労働」というニュアンスになります。つまり、働くことがある意味特別であり、週の中にどれくらいその特別な日があるかという点に着目しているのです。
日本では労働は尊いものという道徳観があり、勤勉は美徳と考えられています。「働かざる者食うべからず」ということわざもあるぐらい、働くことは重視されています。
ドイツだったら、働くのが辛くなったら躊躇せずに次の仕事を探す人が多いと思います。無理して現職に留まろうとはしません。
もちろんドイツ人がテキトーに仕事をしているわけではなく、自分の職務を限られて時間で遂行しているだけです。日本人のように上司より早く帰ってはいけない雰囲気やダラダラ残業することに比べればよっぽど真面目であると思います。
まとめ
今回調べてみて労働に対する考え方が違うという点にとても驚きました。もちろん、この考え方が日本中に広まれよいのですが、おそらくそんな日は来ないでしょう。ただ、我々が当たり前だと思っていた「平日」が実は「働く日」という特別な日であるという風にとらえることができればどうでしょうか?
少しは、気が楽になったような気がします。